町の概況

位置

広川町は、福岡県南部八女郡に位置し、東西約14キロメートル、南北5.4キロメートルの地域を占め、面積は37.94平方キロメートル(合併当時は37.73平方キロメートル)である。
東は刑部谷の諸山をもって八女市上陽町に界し、南は長峰丘陵をもって八女市に接し、西は筑後市、北は久留米市に界する耳納山系に囲まれた通称広川谷と呼 ばれる広川盆地をなす地域である。比較的温暖な気候で、発心山に源を発する広川が東から流れ、その流域に細長い盆地性の平野をつくり筑後川に注いでいる。
町の中央部を国道3号が南北にはしり、これと並行して東部に県道82号(久留米立花線)、西部には国道209号がはしっている。
さらに、県道84号(三瀦上陽線)が、町の中央部を東西に横断しており、これらを基幹として、縦横に町道をめぐらせている。
また、町のほぼ中央を九州縦貫自動車道がはしり、町内に広川サービスエリアおよび平成10年度に開通した広川インターチェンジを有している。
久留米市まで25分、西鉄電車に乗り継げば、福岡市内まで約1時間、さらに高速道路を利用すれば福岡市までの時間短縮が可能であり、交通の便には恵まれた位置にある。

沿革

日本書紀によれば、景行天皇が熊襲を征伐されて後、当地に巡幸になり、その折「八女」の名が起こったとしるされている。
「広川」の名称が現れるのは、天承元年(1131年)崇徳天皇の代で「広川の荘」はさらに、「上の荘」「下の荘」に分かれ現在の広川町は「上の荘」に属していた。
慶長5年の関が原役後は、筑後33万石の田中吉政の治世下に入り、元和6年(1620年)からは久留米21万石の有馬氏の所領となり、明治維新を迎えた。

上広川村

明治8年地租改正のときから、水原村、吉常村、長延村、六田村からなっていたが、明治22年の町村制実施依頼、上広川村と称し、従来の村がそのまま大字となった。
さらに昭和23年4月1日当時の横山村小椎尾を編入して、5大字となり、面積23.1平方キロメートルとなった。

中広川村

上妻郡107か村のうち吉里村、川瀬村、長徳村、古賀村、太原村、高間村、清楽村、久泉村、増永村、扇島村、太田村の11地域であり、明治8年地租改正の際一部合併が行われ、太原、高間、清楽の3か村を合わせて日吉村とし、吉里、川瀬、長徳、古賀の4か村を合わせて新代村、増永、扇島の2カ村を川上村となし、村が大字となり、5大字となり、5大字の面積は8.4平方キロメートルとなった。

下広川村

明治8年地租改正のときから、広川村、藤田村、一条村となっていたが、明治22年の町村制施行により、下広川村と称し、従来の村はそのまま大字となって3大字面積8.80平方キロメートルをしめていた。
昭和30年12月1日大字一条、藤田の一部は筑後市、三潴郡筑邦町(現在の久留米市荒木町藤田)へ分割編入され、広川町の区域面積は、6.2平方キロメートルとなった。

合併の経過

昭和30年4月1日、上広川村、中広川村が町村合併により村を廃し、広川町として発足。
さらに同年12月1日下広川村の一部が編入して、13の大字からなる現在の広川町となった。

この地域は、石器縄文式土器、焼米(八女市岩崎)の出土品が示すように相当古くから人類生活が営まれ、稲作農業が展開してきたことがうかがえる。
また、大和朝廷による国家統一とほぼ時代を同じくする古墳文化も石人山古墳をはじめ、岩戸山古墳、人形原古墳群に見られるように、当地域の開発は順調に進められた。
江戸幕府の基礎確立とともに各地で殖産産業がおこり、17世紀後半、広川古賀組の大庄屋、稲員孫右ヱ門父子三代により広川三村の道路、水路の開発、橋梁の修理などが行われて耕地の増大、生産増加をきたした。
町の主要産業のひとつである農業は、いちご・ぶどう・なし・桃・茶などの生産が盛んであるが、近年では、電照菊をはじめガ-ベラなどの花卉栽培もその生産量を伸ばしている。
加えて久留米絣、竹細工などの家内工業が農業とともに発展し形成されてきた。
合併後、昭和40年までは、人口の減少が見られたが、経済の変化、交通の利便、モータリゼーションの向上などにより人口も増加、平成12年国勢調査では、郡内唯一、人口に伸びが見られる町となっている。
これは、福岡・久留米市の急激な発展の影響を受け、特に久留米都市圏の外延的拡張に伴いベッドタウン的役目を担ってきたことや広川町中核工業団地における企業立地の進展により、国道3号線沿いを中心に都市化、宅地化が進んできたことよるものと考えられる。
平成17年に完成した久留米新産業団地への企業進出などによって、都市化はさらに進展の傾向にあると言えるだろう。

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